白内障や緑内障は、目の中にある水晶体(レンズ)がにごり、視力が低下して物がかすんだりぼやけて見えたりするようになる病気で自覚症状として、以下のようなものが挙げられます。
●明るいところへ出ると眩しく感じる
●物がぼやけたりかすんで見える
●メガネ・コンタクトなどで調整しても、文字などが読みづらい
●目が疲れやすい
●色が鮮やかに見えない
●裸眼の視力が不安定 など
白内障や緑内障があっても日常生活にまったく支障がなく、眼に他の問題が特にない場合は、点眼薬による進行予防をおこないます。
ただこの点眼薬はあくまで「進行予防」で、既にある白内障や緑内障の状態を元に戻したり、完全に進行を阻止したりすることはできません。
一方で、白内障や緑内障が進行して視力が低下したり、まぶしさなどによる日常生活に不自由がでてきたりしている場合は、患者さまとしっかりとご相談の上、症状回復のための手術を行うかを決定しています。
痛みのない手術
当院での手術はできるだけ痛くない治療を目指しています。麻酔は点眼麻酔、テノン嚢下麻酔を施行し、痛みはほとんどありません。手術時間は個人差もありますが、通常15分程度です。
手術の流れ
1. 眼球を切開し、水晶体の前のうを切り取る。
2. 水晶体を超音波で砕き、吸引する。
3. 眼内レンズを固定する。
手術の費用
この治療法には健康保険が適用されます。年齢や保険の種類によって、費用は異なります。
1割負担の場合…約15,000円
3割負担の場合…約45,000円
※ 上記は「片眼」あたりに掛かるおおよその費用です。患者さまの眼の状態、その他の理由で変化する場合があります。
<手術給付金について>
生命保険・医療保険に加入されている場合、ご契約内容および生命保険会社によっては、手術給付金が支給される場合があります。
網膜の中央にある「黄斑部(おうはんぶ)」というのは、私たちが物を見るためにもっとも大切な部分です。加齢黄斑変性は、その黄斑部がうまく機能しなくなってしまう病気です。
症状は、「見たい物の中心部分がぼやけたり、暗く見える」「物がゆがんで見える」「明暗の度合いがわかりづらい」などです。だんだん症状が進行すると、高度な視力低下が起こってしまいます。
欧米では中途失明原因の第1位が加齢黄斑変性症です。日本でも緑内障、糖尿病網膜症、網膜色素変性症についで失明原因の第4位になり、高齢化に伴い増加しています。患者さんのほとんどは60歳以上で、女性より男性に多いという特徴があります。また、喫煙者に多いことが知られています。
加齢黄斑変の発症に深く関わっているVEGF(血管内皮増殖因子)という物質の働きを抑える薬が近年開発されています。この薬を眼の中に注射することで、加齢黄斑変性の原因である新生血管の増殖や成長を抑えることが可能となってきています。
※実際の薬の効果は個人差があり、症例ごとに適切な治療法が異なります。当院では硝子体注射も含めた総合的な治療方針をご提案致します。
手術の費用
この治療法には健康保険が適用されます。
費用は70歳以上の方は、窓口での上限があり
1割負担の場合…約12,000円
3割負担の場合…約44,400円
となっています。70歳未満の方(3割負担の方)およそ55,000円です。